2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

19章

高い山に登ってみても、ひとりぼっちのままです。 19章 ちいさな王子さまは、高い山に登りました。それまで、知っている山といえば、ひざにとどくかどうかという3つの火の山だけでした。火の消えた山に、こしかけたりしていたものです。「こぉんなに、高…

18章

砂漠の花と、すこしだけ言葉をかわしました。 18章 ちいさな王子さまは、砂漠を横切って、一輪の花に出会いました。花には、3枚の花びらがありましたが、ほかはなんにもないのでした…。 「こんにちは」と、ちいさな王子さまがいいました。 「こんにちは」…

17章

砂漠のヘビと知り合いになりました。 17章 思いをこめようとすると、すこし、ウソになってしまうことがあります。街灯のあかりをともすひとのお話をしたときのわたしは、正直きわまる、とはいえませんでした。わたしたちの惑星について、知らないひとには…

16章

そうして地球へやってきたのでした。 16章 7番めの惑星は、そんなわけで、地球でした。 地球は、どの惑星ともちがいました! 王さまは111人(もちろん、黒人の王さまも忘れずに)、地理学者は7千人、実業家は90万人、お酒飲みは7百万人とさらにその半分、…

15章

6番目の小惑星では、地理学者から地球を勧められました。 15章 6つめは、10倍もおおきい惑星でした。そこには、年かさのりっぱな男のひとが、ぶあつい本を書きながら、暮らしていました。 「これはこれは! 探検家と見えるな!」その年かさのひとは、ちい…

14章

5つめの小惑星にいたのは、街灯のあかりをともすひとでした。 14章 5つめの惑星はとてもかわっていました。どれよりもちいさいのです。街灯のあかりがひとつと、それにあかりをともすひとがひとりいるだけで、もういっぱいなのでした。ちいさな王子さま…

13章

4つめの小惑星にいたのは、実業家でした。 13章 4番めの惑星は、実業家のものでした。このひとは、仕事で頭がいっぱいで、ちいさな王子さまがやってきても、顔をあげることもできないようでした。 「こんにちは」と、あの子はいいました。「タバコの火が…

12章

3つめの小惑星にはお酒飲みがいました。 12章 そのつぎの惑星には、お酒飲みがいました。ちょっと寄り道しただけだったのに、ちいさな王子さまは、ずっぷりと気分が落ちこんでしまいました。 「なにしてるの?」と、お酒飲みに声をかけたのです。からっぽ…

11章

次の小惑星にはキザ男がいました。 11章 ふたつめの惑星には、キザおとこが住んでいました。 「ああ! ああ! おれの崇拝者が、またやってきた!」ちいさな王子さまを、とおーくから見かけたとたん、キザおとこはさけびました。 キザおとこにとって、ほか…

10章

近くの小惑星には、王さまがいました。 10章 近くには、小惑星325番、326番、327番、328番、329番、それから330番がありました。それらを訪ねてまわって、見たり学んだりしようというのでした。 一番めには、王さまがいました。王さまは、むらさき色のテン…

9章

王子さまは花と別れて自分の惑星を出ていきます。 9章 ぬけだすときにはきっと、鳥の渡りが役に立ったにちがいありません。旅に出るその朝、その最後まで、王子さまはじぶんの惑星をきちんとしていました。カンカンになっている火の山は、ゴシゴシきれいに…

8章

王子さまは、花との暮らしがうまくこなせなかったようでした。 8章 その花のことは、わりとすぐにわかりました。ちいさな王子さまの惑星にはいつも、花びらが、ひとえだけの、とてもスッキリとした花ならあって、場所もとらず、人目を引くこともありません…

7章

王子さまには、とても大事にしている花があるのでした。 7章 五日めに、またまたヒツジのおかげで、このちいさな王子さまの暮らしの秘密がわかることになりました。だしぬけに、ぽつりと尋ねてくるのです。だまってながいこと、頭をなやませたあげくに。 「…