2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

6章

王子さまは自分の星で、日没をくりかえしくりかえし眺めたことがあったそうです。 6章 ああ、ちいさな王子さま、わかってきたよ、すこしずつだけど。そうか、胸のふさがるような、毎日だったんだね。太陽が沈むときの、引き裂かれるように甘いひとときを、…

5章

惑星を破壊するバオバブのおそろしさを知っていますか? 5章 毎日、なにかしらその惑星のことや、そこからの旅立ちのことや、旅まわりのことがわかってきました。どれもゆっくりと、ひょんなことからそれとわかるのです。そんなふうにして、バオバブのぞっ…

4章

王子さまの惑星は、とてもちいさいのでした。 4章 ふたつめに大事なことがわかってきました。その子がはじめにいた惑星は、家くらいのおおきさもなかったのですよ。 そんなには、びっくりしませんでした。地球や、もくせいや、かせいや、きんせいのような、…

3章

王子さまの謎が、すこし、明かされます。 3章 どこから来たのか、教えてもらうまでには、ずいぶんかかりました。ちいさな王子さまは、じぶんからは、やまほどたずねるのに、じぶんがたずねられたときには、きこうともしないからです。そういうことはぜんぶ…

2章

王子さまとは、砂漠のまんなかで出会いました。 2章 そんなわけで、ひとりでの暮らしをつづけて、ほんとうのことが話せる相手もないままに、サハラ砂漠のまんなかに不時着するまで、ずっとそうでした。あれは6年前のことです。エンジンのどこかがこわれた…

1章

6才のころ、絵をあきらめました。 1章 6才のときでした。おおきな絵を見たことをおぼえています。自然のままの森についての、『ほんとうにあったおはなし』という名前の本に、のっていたのです。その絵にあったのは、オオヘビが、おおきくて強そうな動物を…

レオン・ウェルトに

「星の王子さま」の翻訳著作権が切れて、たくさんいろんな翻訳が出版されたのだそうです。*1ちょっと期待して、いくつも読んでみたのですが、やっぱりひとつ自分でも訳してみたくなりました。 最初は献辞です。 レオン・ウェルトに こどものみなさんには、ご…