2009-05-31から1日間の記事一覧

自己意識のふしぎ

ピンカー「人間の本性を考える(上)」94ページ。 神経科学者のマイケル・ガザニガとロジャー・スペリーは、「統一された自己」というものが幻想であることを劇的に実証してみせた。左右の大脳半球をつなぐ脳梁が外科的に切断されると、自己が二つに分割され…

非繁殖的知能の生存確率低下は防げるのか?

ピンカー「人間の本性を考える(上)」では、社会生物学の考え方によれば、社会が民主的になって世襲制や各種差別がなくなってくると、相対的に優秀な能力を示す遺伝的な特性を持つ人たちが優遇され、そうした人たちのもつ遺伝子が競争上有利になってくるだ…

ヒトゲノムを遺伝子数で捉えるのはプログラムをコード行数で捉えるようなもの

ピンカー「人間の本性を考える(上)」によれば、ヒトゲノムには遺伝子が3万4000ほど載っているが、線虫のゲノムにも1万8000くらいの遺伝子があるという。*1 遺伝子の個数の単純比較でヒトは線虫の(たった)約2倍だけ複雑だということにはならない。 それ…

ジャレド・ダイアモンドもおもしろそう

ジャレド・ダイアモンド「銃・病原菌・鉄」は前からちょっと興味があったが、ピンカー「人間の本性を考える(上)」に引用されているところに興味を惹かれた。銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎作者: ジャレドダイアモンド,倉骨彰出版社/…

アシモフがグールド好きなのは知っていたけれど

スティーブ・ピンカー「人間の本性を考える(上)」を読んだ。*1 人間の本性を考える ~心は「空白の石版」か (上) (NHKブックス)作者: スティーブン・ピンカー,山下篤子出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2004/08/31メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 8…

サイクリック宇宙論ってそういうことだったのか

川合光「はじめての超ひも理論」を読んだ。はじめての〈超ひも理論〉 (講談社現代新書)作者: 川合光出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/12/17メディア: 新書購入: 6人 クリック: 61回この商品を含むブログ (71件) を見る まえがきによれば、図解を担当して…