驚異

光速不変

「真空中の光の速さを超えることはできないって。そんな無茶なことを、理由もなしに受け入れろと?」 アインシュタインの相対性理論についての最初に読んだ本は三石巌「子供のための相対性理論」だった。たぶん、小学校6年生の頃だ。たしか父が買ってくれた…

不確定性原理

「実験誤差じゃない。どこまでも厳密には測定できない。それがこの宇宙の事実なんだ。」 量子力学における不確定性原理の存在を知ったのは、早川文庫にあったアシモフの科学解説書だった。 「不確定性原理がなければ水素原子でさえ存在できないのだ」という…

万有引力

「地球の裏側のヒトはどうして地球から落っこちないの?万有引力って言われても。」 というのがはじめて万有引力という言葉を聞いたときの感想だったと思う。 そんな難しそうな名前を持ち出されても、なまなかには納得できない。 しかし、宇宙にはそもそも特…

地球は丸い

「この地面は、どこまでも平たくはない。大きなボールみたいに、地球は丸いんだ。」 地球は丸いということ。たぶん、この事実は小学校に上がる前に本で読んで知ったのではなかったかと思う。 ヒトが宇宙に出て、月にも行って、青くて丸い地球の写真が撮られ…

驚異の感覚

知らないことを知ることは、驚きだ。小さな驚きもあれば、大きな驚きもある。 大きな驚きにつながる知識は、自分が特別な存在でないことを知り、世界が不完全であることを知り、知識が足りないことを知る知識だったかもしれない。 床が抜けるような感覚。叫…