スプーンが行方不明に

 今朝、ステンレス製のコーヒースプーンがひとつなくなっていることがわかった。
 このあいだはやはりステンレス製のフルーツフォークがなくなってしまい、池袋の西武デパートまで買いに行った。
 ときどきスプーンやフォークが流しのくずもの受け(?)の網のなかに落ちてしまうことから見て、おそらくそういう状態になったまま気づかずに生ゴミごと捨ててしまっているのではないかというのが私と妻のほぼ一致した見方である。
 ではどう対策すればよいか。

◆「発信器付ける。「いまどこ?」って聞いたら「ここ!」って答えるような仕組みをテーブルウェアぜんぶに付けたらええねん。」
○「現実的やない〜!」
◆「カラフルな色の糸をつける。3メートルくらいの。」
○「からまる!」
◆「毎日数える。出席簿つくって出席とる。点呼。」
○「見た目おんなじスプーンとかあるのに。区別つかへんやろ!」
◆「まあ、双子やと思たら。マナとかカナとか名前付けて。」
○「おんなじスプーンのどっちがなくなったか点呼でわかるか!?」
◆「それはホクロでわかるとか。」
○「わかるかい!」
◆「…ってそれ、わかる必要ないやんか。」
○「そうか〜? まあそやな。」
◆「いや、スプーンやらフォークの個人の尊厳はどうなるねん!」
○「知らんがな。」

 そんなこんなで、これからはもう少し気をつける必要がありそうである。

[後記]スプーンはみつかった。やはり流しのゴミと一緒にネットに包まれて燃やせるゴミの箱の中にあった。そこで迷子として一時保護されていたスプーンは、ふたたびなじみのテーブルウェアの輪の中に戻ったのである。