もし地球が直径100cmの球だったら
「地球がもし100cmの球だったら」という名前の本が本屋さんにあった。
「地球の直径は1万2756kmです。
もしも地球を100cmの球に縮めると、
どうなるでしょうか。」
興味をそそる本なんだけど。
「地球はお父さんとお母さんが
二人で抱えられるぐらいの大きさです。」
と書いてあったので、疑問に思った。
地球ってほとんど岩とか金属の塊なのに、そんな大きいもの持てないのではと心配になって計算してみた。
もし密度が地球の平均密度 5.515 g/㎤ そのままだったら、
半径50?の球の体積は
(1 / 3) x 4 x π x 50 x 50 x 50 = 52万3598.776[㎤]
なので、重さは
5.515[g/㎤] x 523598.776[㎤] = 2,887,647.25[g] = 2.9トン
にもなる。
重すぎる。こんなの大人二人では持てないよ。
「地球がもし100cmの球だったら、
このように太陽系は日本列島の上に
すっぽり入ってしまいます。」
ともあった。
じゃあ銀河系の大きさは?
ホンモノは10万光年。
これを縮小すると
100,000 x 9.5 x 10^15 [m/光年] * 100cm / 12,756,000[m] = 74,474,757,000,000[m] = 7.84[光年]
太陽に一番近い恒星(プロキシマ・ケンタウリ)までの実際の距離(4.243光年)の1.8倍にもなる。
地球を100cmではなくて1mmに縮めたとしても
7.84[m] / 3.26[光年/AU] = 2.40 [AU]
となって、太陽から地球の隣りの惑星である火星(1.5AU)とその隣りの惑星である木星(5.2AU)のあいだにあるいちばん大きな小惑星ケレスまでの距離が2.7AUなので、ケレスにちょっと届かないくらいだ。
銀河系大きすぎ。
同じ縮尺で人間(身長を170cmとして)はどのくらいの大きさなのか?
1.7 x 1 / 12,756,000[m] = 133.270618 x 10^-9 [nm]
ちょうど単3乾電池みたいな細長い形をしている大腸菌の長さが2000[nm]、直径が500[nm]なので、直径100cmの地球の上では、人は大腸菌の直径の4分の1しかない小さい存在、大腸菌が細長い灯台くらいに見えるような小ささということになる。
だいたい球形をしているインフルエンザウイルスの大きさは80-120[nm]なので、それよりちょっと大きいくらいと言ってもいい。
100cmの地球の表面には、インフルエンザウイルスくらいの大きさの人間が70億人ほどいるわけだ。
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