siseneG(記世創)を訳してみました
ギズモードに「SF界の巨匠アーサー・C・クラーク氏がこの世の終わりを語った31ワード」という記事が出ていて、クラークの最期の小品が掲載されています。
And God said: DELETE lines One to Aleph. LOAD. RUN.
And the Universe ceased to exist.
Then he pondered for a few aeons, sighed, and added: ERASE.
It never had existed.
【試訳】
かくて神言いたまひけるは: 削除、行番号一より無限基数まで。言揚げ。実行。
かくて全宇宙、その存在を止めり。
しかりて神、たかだか数十億年思いに沈みければ、一息して言いたまへり: 抹消。
その存在ことごとく失せり。
神をパソコンをいじるハッカーになぞらえるあたりは、いまとなってはどこかありきたりな印象もありますが、実際にそれを書く、しかもこれだけ短く表現する、というところに意義があるのかな、という気がします。