中川淳一郎氏による「ネット文脈に受ける要素」をもう少しなんとかしたい

 次の11項目が中川淳一郎さんという方は著書「ウェブで儲ける人と損する人の法則」という本にあるそのリストです。

ウェブで儲ける人と損する人の法則

ウェブで儲ける人と損する人の法則

(1)話題にしたい要素があるもの、突っ込みどころがあるもの
(2)身近であるもの、B級感があるもの
(3)非常に意見がするどいもの
(4)テレビで一度紹介されているもの、テレビで人気があるもの、ヤフートピックスが選ぶもの
(5)モラルを問うもの
(6)芸能人関係のもの
(7)エロ
(8)美人
(9)時事性があるもの
(10)他人の不幸
(11)自分の人生と関係した政策・法改正など

 これらが実際に受ける要素なのかどうか、私は知りません。が、少なくとも中川さんはそう書いていらしゃいます。

 私には、このリストはそもそも項目が多すぎて焦点がぼけてしまっているように思えます。どうも思いつきで順不同で並べてみました的な感じがします。たとえば「非常に意見がするどいもの」ってなんでしょう。話題にしたい要素があるものの一部ではないのでしょうか。「非常に」ってどのくらいのことでしょうか。あいまい過ぎるし、なぜこれが(3)なのかと考えると、このリストの順序には特に意味はないのだろうなと思えます。

 では私ならどんなリストにするだろうと考えてみました。
 (リストの要素が実際に受けるのかどうかは不問です。)

 こうです。

(1)防御系:モラル、鋭い意見、他人の不幸、政策・法改正、時事性
(2)攻撃系:話題・ツッコミ性、鋭い意見、政策・法改正、エロ、美人
(3)解放系:芸能人関係、テレビ/ヤフー、身近/B級

 防御系、攻撃系、解放系は「受け」「責め」「和み」と言ってもいいと思います。身の危険を感じる要素があるか、なんらかの欲望を満たす要素があるか、それともくつろいで力を抜ける要素があるか、ではないかと私は思うのです。
 順序も、防御系/攻撃系/解放系の刺激の強度が同程度なら、おそらくこの順で強い反応があるのではないかと想像します。(想像ですが。)

 欲望系の例としてはたとえば「歌うと元気になるばかりでなく集中力が上がることがわかった」なんていう内容でもいいと思うのですね。防御系の例としては「地球温暖化」なんてのもそうでしょう。解放系の例はありすぎますが「周知の誰かが何かした」系でしょう。

 受けるかどうかの鍵があるとしたら、それはB級かどうかではないと思います。B級の話題なら、A級の話題を理解し楽しむのに求められる素養が少なくて済む。だからその分だけより多くの人に見てもらえるだろう。と、いうだけのことではないかと思います。