ユリウス・カエサルの暗殺[B.C.44年3月15日]

 ひきつづき「世界を変えた歴史的な日 その時、歴史は動いた」を読んでいます。

世界を変えた歴史的な日―その時、歴史は動いた

世界を変えた歴史的な日―その時、歴史は動いた

 ガイウス・ユリウス・カエサルは、共和制ローマを改めて独裁者となり、その後のローマ帝国の先頭を切った人ですが、めった刺しにされて殺されました。暗殺です。元老院の建物の中で、貴族たちが手に手に刃物を持って襲いかかったそうで、35回ほども刺されたのだといいます。怨み骨髄に至るというわけだったのでしょうか。カエサルは、王様はいないものの民主制でもない共和制だったローマを大きく変革し、政治的にも経済的にも大成功を収めました。カエサルが暗殺されたのは、人気ありすぎ、お金ありすぎ、力ありすぎで、恨みを買ったせいともいいますが、いじめっ子でもあったからでしょうか。なんでも、元老院議員の3分の1が妻をカエサルに寝取られたともいうそうで、カエサルは「ハゲの女たらし」という渾名が奉られていたとか。共和制ローマはその後、帝政ローマ、つまりローマ帝国として、西暦476年までの400年ほども続きました。カエサルが作った独裁制は、その甥で義理の息子でもあるオクタヴィアヌスアウグストゥス)によって帝政ローマとして確立されました。ローマ帝国では皇帝をカエサルと呼ぶのがならわしで、その他の国でも国王や皇帝をカエサルにちなんだカイザーとかツァーというような名前で呼ぶようになったほどでした。尊敬はしませんが、えらいもんですね。