生命論と宇宙論の確認
きょうは雨が降っていたが図書館に行った。調べたいことがあったからだ。
雨に濡れた花がきれいだった。
調べたいことは2つ。ひとつは化学進化について。もうひとつは宇宙論について。
ひとつめの化学進化について調べたいことというのは、学術的な信憑性だ。5月21日に読んだ金子隆一・著「ファースト・コンタクト」のなかで気になっていた記事があった。
ファースト・コンタクト―地球外知性体と出会う日 (文春新書)
- 作者: 金子隆一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1998/10
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ふたつめの宇宙論について調べたいことというのは、web上の発言の事実確認だ。きのうスラッシュドットジャパンのコメント*1に次のような主旨のものがあった。ニュートンの宇宙論特集号の記事に、いまの宇宙は151回目のビッグバンを迎えた宇宙だという記事が載っていたというのだ。その数字に驚いた。そんな151回だなんてむやみに詳細な値がどうやってわかるんだ。疑わしく思い、まずはその記事の現物を確認したいと思っていた。
図書館ではまず「最新生命論」を開いた。
最新生命論―生物は「進化する機械」か? (Gakken Mook 最新科学論シリーズ 12)
- 出版社/メーカー: 学研プラス
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その論文が閲覧できるか司書の人に尋ねてみた。専用の検索サービスである程度あちこち検索してもらったところ、論文そのものは見つからなかったが、論文が発表された雑誌なら国立国会図書館や各地の大学や研究所の図書館に所蔵されていることがわかった。探している論文が含まれる巻号やページは見つからないらしかった。論文のタイトルと掲載誌はわかっているので、 Google scholar で検索すればわかるかもと思い、一般のweb検索もできるか訊いてみた。するとPCを借りることができた。Google scholar 検索で著者名と論文名の冒頭の語で検索したところ、すぐに見つかった。*2
論文の書誌情報はここにある。
http://md1.csa.com/partners/viewrecord.php?requester=gs&collection=ENV&recid=2453019&q=Kimoto+Fujinaga+Non-biotic&uid=787242317&setcookie=yes
被引用情報を見ると Google scholar では5件。1993年から2005年に渡って引用している他の論文が存在していることが検索できた。
http://scholar.google.co.jp/scholar?hl=ja&lr=&safe=off&cites=15377804480647099952
どうやら、事実認定の問題はクリアできているようだ。しかし直接引用がわずかに5件ということは、あまり高い評価を得るには至っていないということだろうか。掲載誌が海洋化学という生命の起源を研究していそうな学者には目につきにくそうな雑誌だということもあるのかもしれない。
次いで、ニュートンの特集号を見た。最新号以外は書庫に収蔵されていたので出してもらってその近くの椅子に座って眺めた。それと目される記事はあった。「ニュートン」2008年8月号の48ページから49ページの見開き記事だ。
Newton (ニュートン) 2008年 08月号 [雑誌]
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図書館から帰る頃には、雨は上がっていた。
*1:http://slashdot.jp/science/comments.pl?sid=451722&cid=1573184
*2:http://scholar.google.co.jp/scholar?q=Kimoto+Fujinaga+Non-biotic&hl=ja&lr=&btnG=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=
*3:あとで見なおしたらスラッシュドットジャパンでもコメント主が訂正していた。http://slashdot.jp/comments.pl?sid=451722&threshold=-1&commentsort=3&mode=thread&pid=1573204
*4:http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/news/2006/may/index.html#frol_01