永久に不滅

 野球の長嶋茂雄が引退するときに言った「巨人軍は永久に不滅です」の言葉。あれ、頭が頭痛とか馬から落ちて落馬した、みたいな冗語かな。不滅なら、永久に滅ぶわけにはいかないはずで。ちょっとだけ不滅とか、しばらく不滅とか、いまのところ不滅とか、今週は不滅というのは、変だ。だから、永久に不滅というのも、同じ理由で、変だろう。
 セゾンカードの「永久不滅ポイント」というのもあるが、それもたぶんこの長嶋茂雄の言葉から採ったんだろう。けど、やっぱり変。セゾンカード自体が何千年も存在しつづけるとは到底思えないので、これはおどけて見えるのが狙いなのかも。

 ちなみに長嶋茂雄の引退演説はこんな内容だったそうだ。

「昭和33年、栄光の巨人軍に入団以来、今日までの17年間、巨人軍並びに長嶋茂雄のために、絶大なご声援を頂きまして、まことにありがとうございました。皆様方からちょうだいいたしましたご支援、熱烈なる応援を頂きまして今日まで、私なりの野球人生を続けてまいりました。いまここに自らの体力の限界を知るに至り、引退を決意いたしました。振り返りますれば、17年間の現役生活、いろいろなことがございました。その試合の一つ一つを思い起こします時に、好調時には皆様方の激しい、大きな拍手を頂き、この背番号3の闘志をさらにかき立ててくれ、また不調の時、皆様方の温かいご支援の数々に、きょうまで支えられてきました。不運にも、我が巨人軍はV10を目指し監督以下選手一丸となり、死力を尽くし、最後の最後までベストを尽くして戦いましたが、力ここに及ばず10連覇の夢は破れ去りました。私はきょうここに引退を致しますが、我が巨人軍は永久に不滅です……」
( 出典:(23)引退「巨人軍は不滅です」時代の証言者・長嶋茂雄:特集:YOMIURI ONLINE*1 )