帯状疱疹ウイルスの大きさ

 きのう、私は帯状疱疹と診断されたので、ウイルスって白血球に攻撃されないのかと昨夜話題になった。ウイルスは小さすぎて白血球には「見えない」んじゃないかと私は言った。ウイルスは濾過性病原体とも呼ばれる生物と非生物の中間的な存在で電子顕微鏡でやっと見えるくらいの大きさなので、白血球には感知できないのではないかと思ったのだ。

 今朝、大きさを調べてみた。白血球の大きさは、7から25マイクロメートル。赤血球の大きさが、7から8マイクロメートル。*1それに対して水痘・帯状疱疹ウイルスHHV-3(human herpesvirus 3)の大きさは、150から200ナノメートル*2

 さて、1マイクロメートルは1000ナノメートルだ。その比率は、1メートルが1000ミリメートルなのと同じ1000倍だ。(ちなみに1ミリメートルが1000マイクロメートル。)

 かりに赤血球や白血球を7メートルのサイズに拡大したとしよう。同じ比率では、HHV-3ウイルスの大きさは150から200ミリメートルつまり15から20センチメートルという大きさになる。

 赤血球や白血球を7メートルの4分の1まで縮小すると、1.75メートル。これはだいたい大人の男性の身長くらいになる。同じ比率ではHHV-3ウイルスの大きさは3.75から5センチメートル。これはだいたい携帯ストラップに付いているキューピー人形くらいのサイズになる。

 縮尺をさらに3分の1にしてみよう。赤血球や白血球を一辺が58cmの座布団の大きさだとしたら、HHV-3ウイルスの大きさは、1.25から1.67センチメートルで、直径2センチメートルの1円玉よりも少し小さいくらいになる。

 ほんとうに白血球にはウイルスが「見えない」のかどうかは知らないが、細菌性の病気では白血球数が増大するのに対して、ウイルス性の病気だと白血球は増加せず、正常値かむしろ減少するらしい。ということはおそらく「見えない」のだろう。