「原稿用紙10枚を書く力」

 きのう読み終えました。

 とても読みやすい本です。
 目次がよく整理されています。
 イラストも理解を助けます。


 この本の趣旨は、こんなふうに受け取れました。

  1. なにがなんでも原稿用紙10枚を書ければOK。
  2. 三題話で内容を膨らまそう。
  3. 構成を考えたら、引用やキーフレーズを見つけてその説明で量を稼ごう。


 この著者らしく、次のキーワードが出てきます。

  1. ○○力 が大切です。(本書の場合は、「書く力」。)
  2. 三色ボールペン で線を引いて理解力アップ。
  3. 音読 で本の内容を体得しよう。

 この著者の三種の神器というところでしょうか。
 同じネタで、何冊も本が書かれているように思えます。


 著者自身は、「論文を書いています」ということのようですが、この本では、とくにどんな文章を書くということははっきりさせてありません。
 例文としては、論文からの引用は見当たりません。小説の文章がほとんどです。とはいえ、小説の場合に必要になりそうな会話文だとか、人物描写だとか、時代背景や舞台背景の描写だとか、そういう技術的な内容に踏み込むこともありません。

 著者は、小説を書くことに対して、あこがれのようなものがあるのかなと思いました。そのうち、小説を書かせてくれる出版社が見つかったら、この著者は小説を書いてしまうんじゃないかなという感じもしました。