リアル・スティール

 主人公マックス役の少年(ダコタ・ゴヨ)が非常にいきいきと演じている。

 未来の世界での、激しくはあるが、日常的な風景。
 主人公は別に地球を救ったりはしないけれど、親子の葛藤があり、熱狂と興奮がある。
 ロボットは人格を持たない「道具」でしかないけれど、感情移入の相手としては十分に機能している。
 これは、SFの世界での(いい意味で)平凡な、ファミリードラマ。

 リモコンで操るロボットどうしのリング上での戦い。あぁ『プラレス三四郎』が特撮になったような感じだな。
 ATOMの名前。『鉄腕アトム』だ。
 泥まみれで起動するATOMが起き上がるシーン。『宇宙戦艦ヤマト』だね。
 ゼウスのセコンドの富豪の娘と天才肌の青年。『あしたのジョー』の白木洋子と力石徹だなあ。
 と、あちこちに往年の日本アニメを彷彿とさせるカットが満載。

 とても楽しい映画だ。