「ファースト・コンタクト」読了

「ファースト・コンタクト 地球外知性体と出会う日」

 Amazonマーケットプレイス経由で購入した本。
 平成10年10月20日第1刷発行とあるから、もう10年くらい前の本だ。
 でもとてもおもしろかった。
 以前に科学未来館であった異星人テーマの展示を思い出した。この本とは比較にもならないものだったが、あれがもしこんなふうに天文学・物理・化学・生物学から政治や社会学・経済まで巻き込む総合的な姿を示せていたらと残念に思った。
 この本の生命の起源を概説する節に、ひとつ驚くような実験が説明されていた。アンモニアと炭酸の溶液に硫化水素を吹き込むだけでタンパク質や糖ができ、あまつさえ数マイクロメートルのコロイド粒子となって物質代謝が発生し、そのタンパク質はほとんどL型アミノ酸から成っていたという。そのうえそれを見つけたのが日本人研究者たちだとか。そのうちのひとり藤永太一郎という人はどこかの大学の名誉教授だそうだ。もうひとりは紀本岳志という人。知らなかった。でもすごすぎる内容だ。あまりにも御都合主義的な見事な発見なので、信じがたいくらいだ。「最新生命論」の記事が情報源のようだが、これは追試がちゃんとされて確立された実験なのだろうか?別のソースで裏が取れるまでは気になるなあ。