DVD:映画「スパイ・ゾルゲ」

 レンタルDVDで、きのう観た。

 興味深く観た。歴史上の事件への関心も少し高まったかもしれない。

 ただ、映画としての完成度はあまり高くないように感じた。
 日本映画は海外にあまり売れないから予算不足なのだろう。財源不足でリアリティを追求できなかったのかなと思った。セットがときどき舞台用みたいに嘘っぽく見えた。外国の象徴的な風景がどれもミニチュアくさかった。
 英語圏向けの映画として作ろうとしたのかとも思った。日本語以外は、外国語といえば英語。ゾルゲをはじめ、外国人といえば英語を話す。ドイツ人であっても英語を話す。ソビエトロシア人であっても英語を話す。スターリンまで英語を話す。それに、やたら日本各地の観光名所が出てきた。奈良の大仏日光東照宮安芸の宮島。等々。さらに、日本映画の有名どころの俳優・女優がふんだんに出てくる。それもちょっとずつ。俳優の演技が悪いというわけではないが、どうも日本映画の宣伝作品であるかのようだ。それも、どこかひなびた土地の観光客向け土産物店みたいに垢抜けない。