DVD:アニメ「時をかける少女」

 非常に評価が高いアニメーションのようなので、好奇心半分で観た。
 冒頭からアニメーションの絵が雑で、見てられないような気分になったが、背景美術は非常にしっかりしている。ところどころ使われているコンピュータ・グラフィックスも高精彩。進むにつれて、アニメーションの絵の荒さにも慣れ、ある程度引き込まれた。
 現代風に主人公のしゃべる言葉ががさつになっている。ストーリーも筒井康隆の原作をなぞってはいない。(と思ったらこれは原作の続編に当たるものらしい。魔女おばさんと呼ばれる美術館の修復士が原作の主人公という設定だとか。)
 ストーリーは、時間の流れを意識的に遡行できる能力(作中の言葉ではタイム・リープ)を得た主人公の(女子)高校生の体験。彼女は、ふとした拍子に身につけたその能力を日常の事件のやり直しに使う。男友達のひとりが実は未来からきた少年で、その少年が誤って落としたクルミの実の形をした体内チャージ式のタイム・リープ装置を主人公が知らずに使っていたのだった。
 ジャンル分けをするとしたら、青春SFコメディ、かな?
 ラストは余韻のある終わり方で、コメディとしてのクロージングではなく、学園もの風。