正義とか道徳とか

NHK教育でやっている「ハーバード白熱教室」がおもしろい。

かっこよくいうと正義、あるいは地味にいうと道徳性というものはどういうものかを改めて考えてみるいいきっかけになる。

いまざっくり考えてみたところの状況をメモしておこう。

【原則】
(1)生きろ(とにもかくにも):種の存続(人類が死に絶えないこと)
(2)公平に(1に反しない限り):公平性(誰もが、同等の不幸を甘受し、同等の幸福を享受すること)
(3)豊かに(2に反しない限り):種の発展(より高度な水準で繁栄すること)貧しい一兆人よりも豊かな100億人を目指す。

【個人と集団】
個人は自身の総意で行動する自由を持つ。ただし、集団に属する限り、集団の存続に制限される。
  →個人が自殺することで集団が存続できるなら、個人の自殺も道徳的である。ただし自主的な行為に限る。
集団は成員の総意で行動する自由を持つ。ただし、人類に属する限り、人類の存続に制限される。
  →集団が自滅することで人類が存続できるなら、集団の自滅も道徳的である。ただし自主的な行為に限る。
 ※集団というのは人類全体未満で個人以上の集団なら、家族でも職場でも国家でも、なんでもいい。
  集団の集まりは全体として階層化したりネットワーク化しているかもしれない。
人類は成員の総意で行動する自由を持つ。ただし、宇宙に属する限り、宇宙の存続に制限される。
  →人類が自滅することで宇宙が存続できるなら、人類の自滅も道徳的である。ただし自主的な行為に限る。

【道徳律と歴史的評価
道徳律とは、実行前の判定基準。
歴史的評価とは、実行後の判定基準。
だから、道徳的行為が歴史的評価を得られるとは限らないし、反道徳的行為が歴史的評価を得られないとも限らない。

とりあえずこんな感じ。