二の腕に走る赤い稲妻。それはリンパ管炎。

 きょうは午前中、皮膚科に行ってから出勤した。
 右の二の腕の内側にぽつんと赤く点った斑点は、一日経つと二周りほども広がり、さらにその一端から赤く細い帯が脇の下を目指して延びていた。最初ちくりと痛い感じがあり、棘が刺さったか、あるいは虫に刺されたかと思ったそれは、やがて刺すような痛みがうすれ、かゆみとも痛みともつかないかすかな刺激となっていた。いまそれはなおも脇の下に達する前に留まり、刺激感覚も忘れてしまいそうな痕跡を残す程度となっている。
 今朝の皮膚科でも診たてでは、それはリンパ管炎ということだった。来週もういちど診察を受けるように求められた。
 朝夕一日二回の薬が2種と塗り薬が二種出された。
 飲み薬はいずれも錠剤でレボフロキサシンが一回2錠。アレグラ錠が一回1錠。
 塗り薬は新キノロン系外用抗菌剤ナジフロクリーム1%10gと外用合成副腎皮質ホルモン剤ネリゾナユニバーサルクリーム10g。

 それにしても感心したのは、流れ作業で診察が進むとても効率的な診療システムを構築しているその皮膚科だった。病院についたときはまだ診察開始時刻10時よりも前だったが待合室にはかなりの人が座って待っていた。銀行にあるような整理券が発行され、その番号の順に呼ばれて診察室に入るようになっている。入り口はひとつ。待つ間、まわりの張り紙による掲示を見ていると、受付開始は朝8時30分からとなっている。診察開始まで1時間半もあるわけだ。その病院のいくつかある時計(少しずつ時刻がずれていたが)で9時58分になったとき、診察室への呼び出しが始まった。平均2分程度で次々に患者が診察室に呼ばれていく。出てくるのもほぼ同じくらいのペースだ。自分の番号が18番だったので予想してみたがほぼ予想どおりの時刻に呼ばれた。いつまでどれだけ待たされるのかわからないというストレスはない。これは素晴らしい。さて自分が診察室に呼ばれたと思ったらその先はさらにいくつもの診察室に分かれており、そのひとつに通されると案内した女性看護士がそのまま問診を始めた。ずいぶん詳細に長い時間(といってもほんの数分だが)問診が続くので、医師はなしかとさえ思った。するとようやく別の部屋から中年男性の医師が呼び出されて現れ、看護士からの問診票を見て診断を下し、治療方針と薬の処方を示した。その後同じ看護士による患部への赤い光線(なんだろう?紫外線か?)の照射と説明しながらの薬の塗布が続き、それが終わると診療完了。その間、およそ10分程度。コンピュータを駆使した高速処理のおかげというわけではなく、むしろ段取りのよさによる高効率を達成している。
 診察室の入り口の掲示によれば、午前中と午後の診察時間帯にそれぞれなんと100名(つまり一日に200名)の患者を処置できるようだ。