夢の中で夢をみた。

 今朝、起きる前に見た夢では、夢の中で夢からさめた。
 つまり、夢からさめたつもりが、まだ夢の中だった、という夢。

 夜の街の中で、誰かと話していると、雨が降ってくる。
 どこかに雨宿りしようと思って小走りに駆け出したところで夢からさめた。

 ふとんの中で眠っていた。雨が降ってきたと思ったのは夢だったんだ。
 と、見ると、ふとんの中にいるにもかかわらず、雨が降っている。
 天井から雨のようにざあざあと水が落ちている。上の階の部屋からの水漏れだ。
 すると、上の階の人の部屋にはもっと水漏れが。上の部屋に行って「大丈夫ですか」と聞いてこようかと思う。

 すると、また夢からさめた。
 今度はほんとうに夢じゃないみたいだ。

 こんな夢です。
 おもしろいなぁ。

 夢の中でも、現実の中でも、「夢からさめた」と考えるのは、意識がスキップというかスリップというか、突然途切れた意識が再開したときに前とは違う状況だと感じたからだ。つまり、意識の不連続性。
 しかも、単に気を失っていたと考えるだけでは説明がつかないこと。両方が現実と考えることができないような現在の状況と夢の中の状況との矛盾があるからでもある。

 そうすると、2つの矛盾する意識状態が不連続に交代したとき、前の意識状態を夢だと考えるというわけなのかな。直前までの意識を夢をみていたんだと考えないと現在の状況と矛盾するとき、現在の状況を受け入れるために、あれは夢だったんだと考える。のかな。

 矛盾するというのは、たとえば周りの人たちの証言と自分の意識が食い違う場合を含む。そうすると、たとえば、周りの人たちが結託して虚偽の仮想事実を証言すれば、当人は自分の過去の意識を夢だったと思い込んで証言された虚偽の仮想事実を現実と認めるようなこともある得るなあ。そうなれば、一旦受け入れた虚偽の証言と矛盾する証拠を見つけるまで、その認識は覆せないかもしれない。
もしそんな証拠を見つけても、それを認めたくないとさえ思うようになっているかもしれない。

 ちょっと怖い。